マネーロンダリングとは
マネーロンダリング
マネー・ローンダリング(money laundering)という言葉は、アメリカのギャングであったアル・カポネがコインランドリーをマネー・ローンダリングに利用したことに由来すると言われています。すなわち、犯罪によって稼ぎ出した膨大なお金を合法的な収入に見せかける方法として、アル・カポネは、現金払いで商売をするコインランドリーをいくつも買って、汚れた金をきれいな金に紛れ込ませ、賭博や密売ではなくアメリカ一般市民のシャツや靴下を洗濯することで富を築いたのだと言ってのけたとのことです。
マネー・ローンダリング(money laundering)の「launder(ラウンダー)」とは、日本語で「洗濯する」という意味です。したがって、マネー・ローンダリングは、「資金洗浄」と訳されます。アル・カポネの時代と比べ、マネロンの規模と複雑さは格段に増していると言われています。2018年の国連の推計によれば、1年間に資金洗浄される犯罪収益は1兆6千億ドルから4兆ドルで、全世界GDPの2~5%にのぼるとのことです。
閑話 筆者おすすめ書籍
マネロン及び金融に興味ある方は必読!エンタメ的にもめちゃくちゃ面白い名著です。
マネーロンダリング/橘玲著 日本で土建屋を営む中年夫婦が、現金を海外に持ち越した上で不渡りを出して会社を計画倒産させようと目論み、香港在住の日本人FA(フィナンシャルアドバイザー)に相談するが、日本人FAは逆にそのお金を騙し取ろうと画策する・・・・・・
Amazonオーディブルで聞けます。「マネーロンダリング/橘玲著」
近年、各国のマネーロンダリング規制がメディアでも大きく取り上げられるようになりました。
違法なお金を資金洗浄するという事ですよね。
そうです。まさに当サイトでも取り上げている海外FXも違法営業ですので、どのようにユーザーの資金を入出金しているのか興味をもったので調べてみました。
確かにそうだよね。でも単純に海外口座へ振り込みするだけじゃないの?
だけどそう簡単にはいかなくなっているらしい。金融機関のマネロン規制も厳しくなっているからね。
海外FX業者が取り上げている入金方法を見ていきましょう!
海外FX会社の入金方法
海外FX会社で取り上げられている入金方法をあげてみました。
① ユーザー自ら国内銀行窓口から国際送金で海外FX口座へ入金
② ユーザーがFX業者指定の国内銀行口座へ振り込み
③ ユーザーがクレジットで海外FX口座へ入金
④ オンラインウォレット(bitwallet・STICPAY)を利用して海外FX口座へ送金
⑤ ビットコインによる海外FX口座へ送金
海外FX会社の入金方法の実情
送金方法 | 現在の実情 | マネロンリスク | ユーザーのリスク |
①ユーザーが海外口座へ国際送金 | 現実的に不可能 | 銀行窓口で確実に✖✖。 | ユーザーのリスク大 |
②FX業者指定の国内口座へ振り込み | その後、決済代行業者等が海外口座へ送金する。 | 違法カジノの決済代行業者が逮捕されている。イタチごっこで△。 | |
③ユーザーがクレジットカードで海外口座へ | ほぼ出来なくなっている。 | クレジットカードの現金化となる。今までは△だったが、今後は✖✖。 | ユーザーのリスク大 |
④オンラインウォレットで海外口座へ | 現状は可能なようだが、今後は? | △ | ユーザーのリスク大 |
⑤ビットコインで海外口座へ | 現状は可能なようだが、今後は? | △ | ユーザーのリスク大 |
入金方法の怪しさ
入金方法の怪しさを項目別に見ていきましょう。
①ユーザー自身が国際送金
- マネロン規制が金融庁から各金融機関に通達されているので、当然銀行も国際送金には敏感です。そこで国際送金するユーザーには内容(どのような理由・どのような相手・どのような入金指示)を問いただされます。そこで確実に送金不可となります。金融機関はそのような送金不可としたケースを金融庁や警察に公にしなければならないと通達されています。最近のFX会社の送金方法にはユーザーによる直接国際送金には対応していない所がほとんどです。というか現状は出来ません。
地方銀行の青森銀行のHP上でも、「違法性がある送金目的または受取理由の例」として違法カジノと同類で海外FXが挙げられています。
外国送金取引をされるお客さまへのお願い 青森銀行HPより引用
②FX業者指定の国内指定口座への振り込み
- 「FX業者指定の国内指定口座への振り込み」だけだと海外口座には入金されません。その間に「収納代行業者(海外決済代行)」が入っている可能性が高いです。その場合、海外FX会社が日本では違法営業という事実から、違法カジノの口座貸し収納代行業者のケースと同じと言えるでしょう。
リンク (違法カジノの収納代行業者の逮捕)(銀行口座の不正転売)(名義貸しの違法性)
世間で騒がれている闇バイトの口座貸しで月5万受け取れるという話もありますが、それらは違法業者への送金(マネロン)で間違いないでしょう。
違法カジノの決済代行業者が逮捕されましたが、まず初めにペーパーカンパニーを作り、その会社の名義で口座を10口座~20口座作らせ、1つの口座がダメになってもまた違う口座で送金するという手法で行っていたそうです。海外FX会社の指定口座はよくコロコロ変わっていますが、これも怪しいですね。
やっぱ金融機関のマネロン規制が凄いんだね。
もっと悪質な業者の場合、海外にも送金されずに、ユーザーの入金を完全に呑む業者もあり得ます。その場合は最初からユーザーのお金を横領するつもり(=出金できない)で営業しているという話もよく聞きます。 リンク AssassinFXの収納代行業者口座に7億あった件
③クレジットカードでの入金
- 【大前提】基本的に日本のFX会社の口座にクレジットカードで入金できる所などどこにも無いし、現金を銀行口座に振り込む場合、クレジットカードで振り込める金融機関などない。クレジットカードはユーザーが商品を購入した時の決済用の用途でしか考えられていない。
- クレジットカードによる直接銀行口座入金は、「カードの現金化」といいクレジットカード会社から禁止されています。この方法はFX会社とクレジットカード会社のイタチごっこで、このクレカ会社ではだめだったから、今度はこっちのクレカ会社なら出来たとか、その都度可能なクレカ会社を指定する場合が多いです。ただこのような状況もマネロン規制厳格化の流れで、今後出来るクレジット会社も皆無になるでしょう。
リンク 無登録で金融商品取引業をおこなう海外所在業者とのクレジットカード取引について/横浜銀行
海外FX指定のクレジットカード会社の指定もコロコロ変わっていますので、これが原因でしょうね。今後はほとんど出来なくなるのでしょう。
怖いのはこのような「カードの現金化」をしているユーザーはカードを利用できなくなるだけではなく、各クレカ会社に信用情報が共有されるため、今後どこのクレジットカードも発行出来なくなります。
リンク クレジットカードの利用に関するトラブルと注意事項
④オンラインウォレット
オンラインウォレットは物販輸入業などでなくてはならない決済手段です。ですが、ここ近年のマネロン規制の厳格化に伴い、オンラインウォレット会社もマネロンや不正利用等に対しては過剰なほどの対応を取っている会社が多いです。有名なPayPalなどは警告もなし理由もなしにある日いきなり利用停止となるような話もあるようです。
【2024年】オンライン決済サービスのおすすめ10製品(全22製品)
ただ海外FX会社が奨励しているオンラインウォレットは上記のようなメジャーな会社ではなくマイナーな会社です。bitwallet・STICPAYがほとんど。
bitwalletに纏わる噂
- bitwalletのHPは作りも良く好印象のHPです。200か国で利用できると謳われているわりに、対応言語が英語・中国語・韓国語・日本語の4か国語しか対応していない。
- HP上では海外FXについては何も触れていないわりには、ネット上でbitwalletを紹介しているのは海外FXを扱っているサイトだけ。
- そしてネットワーク上でbitwalletを検索しているのは、ほぼ日本人のみだそうです。
つまり公式サイトに海外FXについて何も書かれていないにもかかわらず、日本人で海外FXを利用している人しかこのサービスを使っていないとの事。
しかもbitwalletの本社はシンガポールにあり日本の金融庁の許可を得ていません。日本人しか使っていないにも関わらず何故日本で許可を取っていないのか・・・・・・・・
STICPAYについては情報がありませんでしたが、最近は海外FX会社のページにもSTICPAYによる入金方法を載せていない事例も多くなっているので、雲行きが怪しくなっているかもしれません。
⑤ビットコインで海外口座へ
- ビットコインも当然マネーロンダリング規制は各国の金融当局によって強まっています。
- ビットコイン送金は手続きが複雑なのと、マネロン対応がわからない等の理由で現状は海外FX会社では最近は取り入れられていません。
- 「FATF(Financial Action Task Force)」という国際的なマネーロンダリング対策を行う政府間組織があり、FATFが各国の規制当局に導入を求めている規則に「トラベル・ルール」があります。日本では、このトラベル・ルールに関連して2022年12月にマネーロンダリングの対策強化に向けた6つの改正法が可決・成立しました。6つの改正法とは、犯罪収益移転防止法、国際テロリスト財産凍結法、外為法、テロ資金提供処罰法、組織犯罪処罰法、麻薬特例法といったマネーロンダリングに関する法律です。この改正によって暗号資産をトラベル・ルールの対象に加えました。日本以外ではアメリカやシンガポールでも法制化されており、トラベル・ルールは海外でも適用が進んでいます。 ビットコインとマネーロンダリング対策の関係は?
- トラベル・ルールとは、「利用者の依頼を受けて暗号資産の出金を行う暗号資産交換業者は、出金依頼人と受取人に関する一定の事項を、出金先となる受取人側の暗号資産交換業者に通知しなければならない」というルールで、FATF勧告の一つです。
ビットコイン入金も現状、海外FX会社のページにも載せていない所も多くなっているので、雲行きが怪しくなっていると考えられます。
ユーザーにとってリスクが高いのは?
当サイトでは海外FXはお勧めしていませんが、マネロンリスク的にどれがベターかを考えてみました。
もしリスクを承知の上で海外FXをどうしても行いたいというのであれば、ユーザー的には、②のFX業者指定の国内口座へ振り込みになるかと思います。③の自身のクレジットカードはユーザーにとってリスク大です。、④のオンラインウォレットもユーザーのオンラインウォレットアカウントでの入金しなければならない場合もユーザーにとってリスク大です。⑤のビットコイン入金もユーザー自らのビットコイン決済もリスク大です。結局ユーザーが何も知らなかったで済む②のFX業者指定の国内口座へ振り込みがベターではないでしょうか?
ただ当サイトとしては、海外FXはリスクがあり過ぎて決して勧められません。純粋に外国為替取引を行いたいのであれば直ちに日本のFX会社にして下さい。
当サイトリンク 国内FX業者と海外FX業者比較。海外FX業者はやめたほうが良い理由。【初心者は特に注意】
当サイトリンク 【アフィリエイター注意】海外FXアフィリエイトプログラムは違法なのか?
世界的なマネロン規制の流れは加速する。
よく海外FXのページで、「当社ではマネロン対策のため最初は入金金額以上の出金はできません。」と謳われているのを見かけるけど、どういう事なの?
ん・・・・・どうなんでしょう。コンプライアンスを持った会社だと言いたいのか、クレジットカードやオンラインウォレットでの現金化対応なのか(結果的に現金化した金額を返納した事になるのでマネロンではないと言いたいのか)・・・ちょっと調べてはいないけど、いずれにしろマネロン認定が怖いのは間違いないですよね。
下記のページを読んでください。マネーロンダリングに関して、警視庁が公表する令和5年「犯罪収益移転危険度調査書」に基づき、各業態の商品・サービスの危険度について紹介しています。
マネーロンダリング事犯における業態別の危険度評価 コンプライアンス・データラボ株式会社
上記ページより その中のマネロンに関しての、「商品サービスの危険度」に海外FXの全ての入金方法が入っている。
違法である海外FX会社なので、当然マネロン疑惑濃厚といった感じですね。
あとは違法カジノと同じように、入出金業者を摘発、違法アフィリエイターも摘発、ユーザーも違法入金した時点で幇助として摘発、もありえるよね!
結論 四面楚歌、海外FXは今後縮小する!
海外FXは日本の金融庁に届け出されていない違法業者でもあるので、オンラインカジノと同類と見なされます。近年のマネロン規制の厳格化により縮小が余儀なくされます。
海外FXはリスクばかりで決して人には勧められない!
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▼FX投資マスターガイド(図解オールカラー128ページ)
・入門編:外国為替市場とFXの仕組みを学ぼう
・基礎編:FXを実践するための知識を身につけよう
・実践編:FXで稼ぐテクニックを身につけよう ※演習問題付き
第1章:「外国為替の仕組み」を理解しよう
第2章:「FXの仕組みと基本」を理解しよう
第3章:FX会社に口座開設するときの目のつけどころ
第4章:「経済と金利と為替」の関係を理解しよう
第5章:「経済の動きを具体的に知る方法」を理解しよう
第6章:押さえておきたい「取引の基本」
第7章:FXに欠かせない「チャート分析」を極めよう
第8章:「通貨ペアの特徴」を理解して取引の精度を高めよう
第9章:「マネー&マネジメント」を理解しよう