DF・ACのタイプ別特質

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DF/機能不全家族(Dysfunctional Family)とは?

機能不全家族とは、家族が本来の役割(安心感の提供、成員の成長支援、情緒的サポートなど)を果たせず、成員に心理的負担やトラウマを与える家族システムを指します。  「見た目は普通の家庭でも、内部に問題を抱えている」場合が多く、子どもは適応するために不健全な役割を引き受けたりします。そのような子供をアダルトチルドレンと呼んでいます。

機能不全家族やアダルトチルドレンというものは現代病のように語られていますが、言葉が最近名付けられたにすぎず、現象は大昔からあったはずです。まさに人間そのものの問題だと言っていいでしょう。

ちなみに家族療法(Family Therapy)というのは、個人の問題を家族全体のシステムの中から理解し、解決を図る心理療法の一形態だそうです。

次にアダルトチルドレンの行動パターンのタイプ別特質を記します。誰しも何れか1〜2パターンに当てはまると思います。ある意味、幼少期に起因した思考の癖みたいなものですので、自分を知る意味でも面白半分で読んでみて下さい。

誤解してほしくないのは、このような特質は誰しも持っているので、それがそのまま病理ということではなくて、そのような特質を持っているという事でもあります。自分の思考の癖を振り返る意味でも参考にしていただければと思います。

AC/アダルトチルドレン(Adult Children)のタイプ別特質

イネイブラー(Enabler)

イネイブラーは、他者の問題行動を無意識に助長してしまう人のことを指します。例えば、依存症を持つ人に対して、その行動を止めさせるのではなく、むしろその行動を続けさせてしまうような支援を提供する場合です。

特徴

  • 1. 過保護:相手が自分で問題を解決する機会を奪ってしまう。
  • 2. 責任転嫁:相手の問題行動に対して責任を取らせず、自分が代わりに責任を負う。
  • 3. 回避:問題を直視せず、現状を維持しようとする。
  • 4. 共依存:相手の依存症や問題行動に自分が依存してしまう。

  • アルコール依存症の家族にお金を渡し、アルコールを買わせてしまう。
  • 問題行動を起こした子供を叱らず、代わりに謝罪する。

治療法

  • 1. カウンセリングやセラピー:イネイブラーは、自分がどのようにして他者の問題行動を助長しているかを理解する必要があります。個人セラピーや家族療法が有効です。
  • 2. 境界線の設定:他者の問題に対してどのように関わるべきかを学び、健全な境界線を設定することが重要です。
  • 3. 自己啓発:自己肯定感を高め、自分自身のニーズを優先することを学ぶことが大切です。

プラケーター(Placater)

プラケーターは、他者の感情や要求に過剰に合わせ、自分自身の感情やニーズを抑える人のことを指します。これは、衝突を避けたり、他者からの承認を得るための行動パターンです。

特徴

  • 1. 自己犠牲:自分の感情やニーズを抑え、他者の要求を優先する。
  • 2. 衝突回避:どんな状況でも衝突を避けようとする。
  • 3. 低い自己評価:自分自身の価値を低く見積もり、他者の承認を必要とする。
  • 4. 受動的:積極的に自分の意見を主張せず、他者の意見に従う。

  • 自分の意見を言わず、常に他者の意見に合わせる。
  • 他者が怒っている時に、自分が謝罪してその場を収めようとする。

治療法

  • 1. アサーショントレーニング:自己主張のスキルを学び、自分の感情やニーズを適切に表現する方法を身につけることが重要です。
  • 2. 認知行動療法(CBT):自己評価や他者との関係に関する否定的な思考パターンを変えるための治療法です。
  • 3. 感情のコントロール:自分の感情を認識し、適切に表現する方法を学ぶことが大切です。

スケープゴート(Scapegoat)

家族やグループ内で、問題や責任を一身に引き受ける役割を指します。この役割を担う人は、他の成員のストレスや不満のはけ口として利用されることが多いです。

特徴

  •  他の成員の失敗や問題の責任を負わされる。
  • しばしば批判や非難の対象となる。
  •  自己評価が低くなりがち。

  • 家族内で問題行動を起こす子供が、他の成員のストレスや不満のはけ口となる。
  • 家族の失敗や問題の責任を一身に引き受ける。

治療法

  • 役割の再定義:スケープゴートの役割を変え、他の家族成員が自分の責任を取るように促す。
  • コミュニケーションの改善:家族成員間のコミュニケーションを改善し、問題を共有する。

ヒーロー(Hero)

家族やグループ内で、成功や完璧さを体現する役割を指します。この役割を担う人は、他の成員の模範となることを期待されます。

特徴

  • 高い達成意欲と完璧主義。
  • 他の成員からの期待に応えようとする。
  • ストレスやプレッシャーを感じやすい。

  • 家族内で成功や完璧さを体現する子供が、他の成員の模範となる。
  • 高い達成意欲と完璧主義を示す。

治療法

  • 期待の調整:ヒーローに対する過度の期待を緩和し、自己評価を高める。
  • ストレスの軽減:ヒーローが感じるプレッシャーを軽減するためのサポートを提供

ロストチャイルド(Lost Child)

家族やグループ内で、目立たず、存在を消すような役割を指します。この役割を担う人は、衝突や問題を避けるために、自分を目立たなくさせることが多いです。

特徴

  • 孤独を好み、社会的な関わりを避ける。
  • 感情を表に出さず、内向的。
  • 創造性や想像力が豊かな場合もある。

  • 家族内で目立たず、存在を消すような子供。
  • 孤独を好み、社会的な関わりを避ける。

治療法

  • 感情の表現**:ロストチャイルドが自分の感情を表現できるよう支援する。
  • 社会的スキルの向上**:社会的な関わりを増やすためのスキルを教える。

クラウン(Clown)(ピエロとも言う)

家族やグループ内で、冗談や笑いを提供し、緊張を和らげる役割を指します。この役割を担う人は、他の成員のストレスを軽減するために、ユーモアを使うことが多いです。

特徴

  • ユーモアや笑いを提供する。
  • 深刻な状況を軽く見せる。
  • 自分自身の感情を隠すことが多い。

  • 家族内で冗談や笑いを提供し、緊張を和らげる子供。
  • 深刻な状況を軽く見せる。

治療法

  • 感情の探求:クラウンが隠している感情を探り、表現する機会を提供。
  • 役割の多様化:クラウン以外の役割も担えるよう支援。

ケアテイカー(Caregiver)

家族やグループ内で、他の成員の世話や面倒を見る役割を指します。この役割を担う人は、他の成員のニーズを優先し、自分自身のニーズを後回しにすることが多いです。

特徴

  • 他者の世話や面倒を見ることに専念する。
  • 自己犠牲的で、自分のニーズを無視しがち。
  • 他者からの承認を求める。

  • 家族内で他の成員の世話や面倒を見る子供。
  • 自己犠牲的で、自分のニーズを無視しがち。

治療法

  • 自己ケアの促進:ケアテイカーが自分のニーズにも目を向けるよう促す。
  • 役割の分担:他の家族成員にも責任を分担させる。

プロボケーター(Provocateur)

他者を挑発し、反応を引き出す役割を指します。この役割を担う人は、しばしば問題を引き起こし、他の成員の注意を引くことが多いです。

特徴

  • 他者を挑発し、反応を引き出す。
  • 衝突や問題を引き起こすことが多い。
  • 自己表現の手段として挑発行為を使う。

  • 家族内で他者を挑発し、反応を引き出す子供。
  • 衝突や問題を引き起こすことが多い。

治療法

  • 行動の理解:プロボケーターがなぜ挑発行為を行うのかを理解し、代替行動を教える。
  • 感情の管理:感情を適切に管理するためのスキルを提供。

リベレーター(Liberator)

他者の感情や行動を解放する役割を指します。この役割を担う人は、他の成員が自分の感情や行動を自由に表現できるように支援します。

特徴

  • 他者の感情や行動を解放する。
  • 支援的で、他者の自己表現を促進する。
  • 衝突を避けず、建設的な対話を促す。

  • 家族内で他者の感情や行動を解放する子供。
  • 支援的で、他者の自己表現を促進する。

治療法

  • 役割の強化:リベレーターの役割を強化し、家族全体の感情表現を促進。
  • バランスの取れた支援:リベレーターが過度に自己犠牲的にならないよう支援。

ペシミスト(Pessimist)

常に悲観的で、否定的な見方をする役割を指します。この役割を担う人は、他の成員の士気を下げることが多いです。

特徴

  • 常に最悪の事態を予想する。
  • 否定的な見方や意見を述べる。
  • 他の成員の士気やモチベーションを下げる。

  • 家族内で常に悲観的で、否定的な見方をする成員。
  • 他の成員の士気を下げることが多い。

治療法

  • 認知の再構築:ペシミストの否定的な思考パターンを変えるための認知行動療法。
  • ポジティブな体験の増加:ポジティブな体験を増やし、楽観的な見方を促す。

これらの役割や行動パターンは、家族やグループのダイナミクスにおいて重要な役割を果たすことがありますが、極端に固定化されると、よくない結果をもたらすことがあります。

家族療法

  • グループセラピー:同じような問題を抱える人々と共に学び、サポートを受ける。
  • マインドフルネス:自己認識を高め、過去の思考パターンを省みて思考の囚われや思い込みを自覚しながら、今の感情や行動のパターンを変える。

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