インフレ時代の住宅ローン、返済シュミレーション。

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インフレ時代の住宅ローンは金利が上がるのが最大のリスクとなります。日本の場合、変動金利で借りている人がほとんどなので、インフレを想定して準備している人は余りいないと思います。金融機関の勧められるままに変動金利にした人も多いのではないでしょうか。

国家の借金と同じなので金利が上がると利払いだけでかなりの金額を返済に回さなければならなくなるので、贅沢な生活を見直さなければならなくなります。

住宅ローンは長期の借入となります。金利は年利なので当然利息にも金利が付きます。金利(複利)の怖さを把握して、少しでも早く準備して頂ければと思います。

30年の住宅ローンで3000万円を借りていた場合、変動金利が1%〜5%上昇すると、月々の返済額はどうなるかシュミレーションしてみました。

3,000万円(30年ローン)の変動金利上昇シミュレーション

初期条件:金利0.7% (現在)

  • →1.7%(+1%)
  • →2.7%(+2%)
  • →3.7%(+3%)
  • →4.7%(+4%)
  • →5.7%(+5%)

と上昇した場合の月々の返済額変化をシュミレーションしました。

1. 返済額の比較(元利均等返済)

■金利  →月々返済額| →返済額増加 | →総返済額 |→利息総額

  • 現在| 0.7%
    •  月返済約 8.9万円  | 総返済額3,204万円    | 利息分204万円 
  • 1%上昇1.7%
    • 月返済約 10.7万円 | 返済増+1.8万円(+20%) | 総返済3,852万円    | 利息分852万円 
  • 2%上昇2.7%
    • 月返済約 12.6万円 | 返済額増加+3.7万円(+42%) | 総返済額4,536万円    |利息増分1,536万円 
  • 3%上昇 3.7%
    • 月返済額約 14.5万円 | 返済増+5.6万円(+63%) | 総返済額5,220万円    | 利息分2,220万円 
  • 4%上昇4.7%
    • 月返済額約 16.4万円 | 返済額増加+7.5万円(+84%) |総返済額 5,904万円    |利息分2,904万円 
  • 5%上昇5.7%
    •  月返済額約 18.3万円 | 返済増+9.4万円(+106%)| 総返済額6,588万円    | 利息分3,588万円 

実際は徐々に金利が上がっていくので、いきなり5%になるわけではありませんが、大体の目安として把握しておきたいです。詳細のシュミレーションは各金融機関のページ等で参照してください。

2. 返済負担率の目安(年収600万円世帯の場合)

  • 0.7%: 約 17.8%(8.9万円/月)  
  • 1.7%: 約 21.4%(10.7万円/月)  
  • 2.7%: 約 25.2%(12.6万円/月)  
  • 3.7%: 約 29.0%(14.5万円/月)  
  • 4.7%: 約 32.8%(16.4万円/月)  
  • 5.7%: 約 36.6%(18.3万円/月) 

3. 変動金利の「5年ルール」と「125%ルール」とは

 5年ルール(返済額見直しの猶予期間)

  • 変動金利が上昇しても直ちに返済額が変わらない。  
  • 最低5年間は返済額を据え置き、5年ごとに見直される。  
  • 注意点
    • 未払い利息が発生:返済額が据え置き中も、実際の利息は増えるため、差額分(未払利息)が借金に上乗せされる。  
    • 最終的に返済額が急増:未払利息の累積で、5年後の返済額が大幅に跳ね上がる可能性あり。  

125%ルール(返済額の上限制限)

  • 5年後の返済額見直し時、前回の返済額の125%までしか増やせない。
    • 例:現在の返済額が10万円 → 最大12.5万円までしか増加しない。  
  • 具体例
    • 金利上昇で計算上は15万円必要でも、125%ルールにより12.5万円に抑えられる。  不足分(2.5万円)は未払利息として繰り延べられる。  
  • 注意点 
  • 未払利息の雪だるま式増加:125%ルールが適用され続けると、未払利息が膨らみ、最終的に一括返済が必要になるリスク。  
  • 元本減らしが遅れる:利息優先で返済されるため、ローン残高が減りにくい。  

2つのルールが組み合わさった場合のシナリオ

  • 例)3,000万円ローン(当初金利1.0% → 5.0%に4%上昇
    • 1. 5年ルール適用中  
    • 返済額は据え置き(1.0%時の9.66万円/月)。  
    • 未払利息が累積(年間約120万円発生)。  
  • 5年後の見直し
    • 計算上は16.1万円必要だが、125%ルールで12.08万円に制限。  
    • 不足分(4.02万円/月)は未払利息として繰り延べ。  

長期の影響

未払利息がローン残高に加算され、総返済額が大幅に膨らむ。  

最悪の場合、ローンの最終期に数百万円の一括返済が必要になる可能性。 

結論

変動金利の「5年ルール」と「125%ルール」は猶予期間があるだけで、金利上昇分は5年後、10年後に、先送りされるだけなので、このルールがあるから安心とは言えるものではありません。金利をウォッチしながら、総支払い額を意識して返済計画を立てるべきです。

対応策

返済計画が厳しいと感じている人は以下の対応策を考えて下さい。

贅沢な生活を見直す

住宅ローンもあるのに、車のローンも組んでいる人もいるかと思います。住宅ローンの返済を第一目標として、贅沢な暮らしを見直す時期です。現在、中古車市場は値段が高止まりしているので売れるのであれば売って、身の丈にあった車に買い換えるのも一つです。

固定金利への借り換え

固定に借り換えると返済額が増えてしまいますが、長期の将来を見据えなるべくリスクを少しでも減らしていく考え方も重要です。その場合、フラット35の最安の金融機関で借り換えしましょう。

繰り上げ返済

まず手元に資金があるならば、少しでも返済に廻し負債を小さくするのが先決です。インフレ期には何よりも負債を減らしておくのが重要です。

親からの遺産を繰り上げる

昭和世代の親は、高度成長期の中、企業の一員として必死に働き、貯めたお金を定期預金や養老保険に入り貯蓄もおおく、預金や資産(土地)が多い世代です。

それを今現在これからインフレになる世代に使用のは、有用な手段だと言えるでしょう。

自分名義の土地を売却

自分名義の土地があるならば、売ってしまい借金の足しにする。資産より借金を減らしておくのが重要です。

また親の資産(土地)をあてにするのもいいでしょう。税金等を調べる必要ありますが、一度親に相談してみる事から始めましょう。

不動産は都市部を中心にまだ中国人バブルが続いています。今のうちに売っておくのもいいかと思います。


参考リンク∶日本の住宅ローン、リコース型の怖さ。

https://52times26.com/post-2400/

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